はじめに
転職するときには、退職届を正しく書いて提出することが必要です。
退職届は、退職日が決まった後に会社に手続きのために届け出る書類です。
退職届の書き方や提出方法には、会社の就業規則や法律などに基づくルールがあります。
この記事では、退職届の書き方や提出方法のポイントを解説します。
退職届の書き方

退職届は、白色の無地の封筒に入れて提出します。封筒には「退職届」とだけ書きます。
裏面には所属部署と氏名を書きます。便箋は白色で、黒色の筆記用具で記載します。
退職届の内容は以下の通りです。
- 冒頭に「退職届」と書きます。一行あけて、一番下に「私儀」もしくは「私事」と書きます。
- 退職理由は詳細を書く必要はありません。「一身上の都合により」と書きます。
- 退職日を西暦・和暦どちらでも可で書きます。
- 提出日を西暦・和暦どちらでも可で書きます。
- 退職日時点での所属部署・所属課を書きます。
- 氏名の後に押印します。シャチハタはNGです。
- 宛名は社長です。フルネームで記載します。
以下は、退職届の例文です。
退職届
令和3年4月30日
株式会社〇〇〇〇
代表取締役 山田太郎 様
私儀
営業部 営業課 佐藤花子
私事ながら、一身上の都合により令和3年5月31日をもちまして
退職させていただくこととなりました。
在籍中は大変お世話になりましたことを心より感謝申し上げます。
残された期間も精一杯努めさせていただきます。
何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。
佐藤花子
退職届の提出方法
退職届は、直属の上司に手渡しで提出します。提出する前に、退職日を交渉して決定しておくことが望ましいです。
提出する際には、人目のない会議室などで渡すことが礼儀正しいです。
封筒を封するかどうかは任意ですが、封した場合は「〆」と書きます。
退職願と退職届の違いと注意点
退職願と退職届は、似ているようで違うものです。退職願は、会社に退職を願い出る際に使用するものです
退職願は、会社に退職を願い出る際に使用するものです。
退職届よりも前に提出します。
退職願は伺いを立てる形式で「お願い申し上げます」と書きます。
退職届は手続きのために「申し上げます」と書きます。
退職願や退職届を提出した後に撤回したい場合は、会社が承認したかどうかで可能性が変わります。
承認される前なら撤回できる可能性がありますが、承認された後はほぼできません。
ご注意ください。
退職時に必要な書類と手続き

退職するときには、退職届のほかにも、社会保険や税金などに関する書類や手続きが必要になります。
退職時に必要な書類と手続きは以下の通りです。
社会保険の手続き
- 健康保険や厚生年金の資格喪失届や被保険者証の返却
- 国民健康保険や国民年金への加入手続き
- 退職後の医療費の支払い方法や受給資格証明書の発行など
税金の手続き
- 源泉徴収票や確定申告書などの受け取りや提出
- 住民税の納付や転出届の提出
- 退職金にかかる税金の計算や支払い方法など
雇用保険の手続き
- 離職票の受け取りやハローワークへの届出
- 失業給付金の申請や支給条件など
- 再就職支援制度や再就職促進手当など
その他の手続き
- 貸与品の返却や退職金の受け取り
- 退職証明書や勤務証明書の受け取り
- 取引先への挨拶回りや業務の引き継ぎなど
退職挨拶について
退職するときには、会社や取引先に対して退職の挨拶をすることがマナーです。
退職挨拶には、以下のような方法があります。
退職挨拶メールの書き方と送信先
- 退職挨拶メールは、退職日の前日か当日に送信する
- 送信先は、上司や同僚、部下、取引先など、関係のある人に限定する
- 件名は「ご挨拶」とするか、退職の事実を明記する
内容は、以下の点を含める
- 退職の理由や感謝の気持ちを簡潔に述べる
- 在籍中の業績や成果を振り返る
- 引き続きの連絡先や今後の予定を伝える
- 最後に改めてお礼や今後の活躍を祈る
退職挨拶スピーチの書き方と発表時期
- 退職挨拶スピーチは、退職日に行われる送別会や最終出勤日に行う
- 発表時期は、会社の風土や上司の指示に従う
スピーチは、以下の点を含める
- 自己紹介と在籍期間を述べる
- 退職の理由や感謝の気持ちを簡潔に述べる
- 在籍中の思い出やエピソードを話す
- 引き続きの連絡先や今後の予定を伝える
- 最後に改めてお礼や今後の活躍を祈る
まとめ
- 転職するときには、退職届を正しく書いて提出することが必要です。
- 退職届は、退職日が決まった後に会社に手続きのために届け出る書類です。
- 退職届の書き方や提出方法には、会社の就業規則や法律などに基づくルールがあります。
- 退職するときには、社会保険や税金などに関する書類や手続きも忘れずに行うことが大切です。
- 退職するときには、会社や取引先に対して退職の挨拶をすることがマナーです。
退職挨拶メールやスピーチを用意しましょう。